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2021~2024年度版主流のトラック搭載イモビライザーとは

乗用車同様、約10年前頃からトラックにも、盗難防止のためIDコードが登録された正規のキー以外ではエンジンが作動しないエンジンイモビライザーシステムが、標準装備されるようになり、徐々に搭載車種が拡大しました。
いすゞと三菱ふそうは、中型車以上のトラックにスマートキーの搭載車種もあり、乗用車感覚の利便性が特徴です。最新のトラックに搭載されるイモビライザーと鍵の特徴など紹介します。

2007年以降、トラックにも乗用車同様IDコードが登録された正規のキー以外ではエンジンが作動しないエンジンイモビライザーシステムが装備車が増えています。スマートキーを搭載したトラックもあり、キーを持っているだけでスタートボタンを押す、またはツイストノブを回してエンジンを始動する車種もあります。今回は2021年最新のトラックに搭載されるイモビライザーの特徴や、便利さの反面、注意しなければならない盗難対策について紹介します。

追記情報:
・2019年11月14日投稿 2019年度版主流のトラック搭載イモビライザーとは
 へ情報を追記して情報をバージョンアップしました。
・2021年7月10日追記投稿
・2023年1月12日追記投稿
・2024年5月1日追記投稿

トラックのイモビライザー搭載状況は?

いすゞのトラックは、2007年以降小型トラックのエルフと中・大型トラックのフォワードにエンジンイモビライザーシステムを天然ガス車を除き標準装備しました。大型トラックのギガシリーズのイモビライザー搭載情報は確認されていません。
三菱ふそうのトラックは、小型トラックのキャンター、中・大型トラックのファイター、大型トラックのスーパーグレートにエンジンイモビライザーを装備しています。
トヨタの小型トラックトヨエース&ダイナ、日野の小型トラックデュトロは共に共通のモデルであり、イモビライザーを標準装備します。
日野の中・大型トラックレンジャー及び大型トラックプロフィアにもリモコンキー1体型のイモビライザーを標準装備します。

トラックにもスマートキーの採用が拡大

乗用車に装備が進んでいるスマートキーが、最新のトラックにも普及しています。
三菱ふそうのトラックは、小型のキャンターと中型のフォワードにキーレスエントリーとイモビライザーキーを装備し、大型のスーパーグレートには、マルチファンクションキーと呼ばれるスマートキーを搭載します。
マルチファンクションキーを所定の位置に差し込み、プッシュスタートボタンでエンジンを始動するシステムです。


出典:三菱ふそう スーパーグレート 快適性

いすゞは、小型のエルフと中型のフォワードに、キーレスエントリーシステムが標準装備され、キーの持ち手の部分にイモビライザーチップが内蔵されています。
メーカーオプションにより、キーレスライドと呼ばれるスマートキーを設定しています。ドアハンドルのリクエストボタンを押してドアロックを開錠し、キーは持ったまま、スターターツマミを回すだけでエンジンの始動が可能です。


出典:いすゞ フォワード 実用性 車内業務の効率化

トヨタトヨエースダイナ日野デュトロの2t車クラスにもイモビライザーが装備され、シングルキャブ車には、スマートエントリー&スタートシステムがオプションで用意されます。

スマートキー+ツイストノブでの操作が可能で、ドアにはリクエストスイッチも装備されます。街中での集配業務の際にスムーズな乗り降りが可能になる反面、微弱な電波を常に出し続けるため、リレーアタックによる盗難被害に警戒しなければなりません。

出典:日野デュトロ 快適性能
https://www.hino.co.jp/dutro/comfortable/index.html

トラックの他メーカー車種はほぼOEMモデル

日産の小型トラックアトラスは、2007年よりいすゞエルフのOEM、2012年以降は三菱ふそうのキャンターのOEMとなり、イモビライザーを標準装備します。
日産ディーゼルUDの中型トラックコンドルは、2017年以降いすゞフォワードのOEMモデルで、イモビライザーを標準装備します。
日産ディーゼルUDの大型トラッククオンはUDトラックス製造であり、イモビライザーを装備し、キーを差し込みエンジンを始動するタイプです。

マツダの小型トラックタイタンは、2004年よりいすゞエルフのOEMモデルとなり、2007年のモデルチェンジにてエルフ同様、イモビライザーを標準装備します。

GPSを利用した運行管理システムが普及

トラック輸送の業務効率化に役立てるため、運行モニタリングなど運行管理のシステムを搭載しているトラックが普及しています。万一の盗難の際に、位置情報の確認にも使用できます。

各トラックメーカーでは、コネクテッドサービスの利用が可能です。トラックの現在地や稼働経路の情報、駐停車の情報が把握できます。万一の事故の際には、現場の位置を通知したり緊急通報も可能です。

トラックの盗難被害に遭わないようにするシステムがエンジンイモビライザーシステムであり、万一トラックの盗難被害に遭ってしまった場合には、GPSによる位置情報がわかりますので、運行管理システムやコネクテッドサービスが役に立ちます。

イモビライザートラック到着車_鍵紛失

リレーアタックによるトラック盗難被害に用心

リレーアタックとは、スマートキーが常時出し続けている微弱な電波を特殊な受信機で拾い拡幅させ、中継しながら車まで電波を届けることで、ドアの開錠からエンジンの始動が可能になり車が盗まれます。

スマートキーが主流の乗用車が最も警戒すべき盗難手段であり、スマートキーを採用するトラックにも同様のことが言えます。会社事務所とトラックの駐車場所が離れていない中小の運送会社では注意が必要です。事務所内での鍵の保管は、電波を遮断する金属製の収納ボックスに鍵を保管することが大切です

窓に近い場所に鍵をぶら下げて保管しているとスマートキーの電波が容易に傍受されてしまいます。イモビライザー付のトラックで、リレーアタックによる盗難被害を防ぐためには、スマートキーではなく、従来のキーを差し込んでエンジンを始動するタイプがおすすめです。キーの持ち手の部分にイモビライザーのチップが内蔵されているので、直接キーをさし込まないとエンジンが始動しないため安心です。

同時に、スマートキーは電池切れのリスクがあります。便利さの反面注意しなければなりません。

アプリによるコネクテッドサービスの活用

いすゞ自動車は、国内商用車メーカー初の運行管理スマートフォンアプリ「MIMAMORIドライバー向けアプリ」を2022年3月より全国一斉にサービス開始しました。

日常点検では、車外からスマホでウインカーやヘッドランプ、ストップランプの灯火を遠隔操作が可能で、これまで2人で行っていた確認作業を1人で行え、アプリ連携により帳票として出力可能になりました。点検表の記入も不要になります。

荷役作業の入力機能では、労務管理が一目でわかるようになります。一週間あたりの運転時間や必要な休息時間がすぐにわかります。

位置情報サービスでは、これまでドライバー自身はナビやスマホの地図アプリで確認していましたが、MIMAMORIドライバー向けアプリでは、目的地までの最短ルートや所要時間の確認、同じ事業所内の他の車両、渋滞情報、降水情報、いすゞのサービス拠点など確認できます。
万一、トラックが盗難の被害に遭ってしまった場合には、車両情報を全てのトラックで位置情報を共有可能になります。

「MIMAMORIドライバー向けアプリ」の利用には、別途申し込み・契約が必要です。
利用料金は1つのIDにつき税込月額110円です。

スペアキーとキーナンバープレートは会社で保管

仕事で使用するトラックにも、イモビライザーが搭載されています。鍵を紛失した場合には、鍵の複製のみではエンジンがかかりません。
トラックが使用できなくなれば仕事に影響が出ます。とりあえずスペアキーでエンジンが始動できるように会社の事務所で大切に保管しましょう。鍵の複製に必要なキーナンバーが刻まれたプレートも大切に保管しましょう。

トラックの鍵は複数台分を一緒にしないことが大切

トラックが2台以上あり、どのトラックも使用したいことから、キーリング等に複数台分の鍵をぶら下げて使用するとエンジンが始動できない場合があります。別のトラックのイモビライザーチップが反応した場合、トラックは鍵が違うと認識しエンジンの始動ができない場合がありますので、鍵は1台分づつ使用することをおすすめします。

軽トラックにはイモビライザー未装備

2021年4月にホンダの軽トラック「アクティ」が生産終了となり、約43年の歴史に幕を閉じました。現在、軽トラックは、ダイハツのハイゼット及びスズキのキャリイのみです。

他のメーカーは、ダイハツ又はスズキのOEMによる販売です。2021年6月時点で、軽トラックにイモビライザーやセキュリティアラームの搭載はありません。新車価格は100万円前後ですが、軽トラックの中古車価格が高めです。セキュリティ対策が無いに等しいため、盗難の危険性は高まります。

エンジンキーにキーナンバープレートが付いたままの状態なら、キーナンバーからキーが複製され、そのまま盗まれてしまいます。キーナンバープレートは必ずメインキーとは別に保管しましょう。軽トラックの盗難に不安な場合は、後付けの盗難防止装置やハンドルロックなど検討することをおすすめします。

軽トラックにイモビライザー搭載モデル

2020年までは、軽トラックにイモビライザー搭載車種はありませんでしたが、2021年12月にダイハツハイゼットトラックがフルモデルチェンジを機に、イモビライザー搭載モデルが誕生しました。
イモビライザー搭載車は、キーフリーシステム+プッシュスタートシステムを採用し、ドアの開錠はリクエストスイッチに触れるだけで可能です。

イモビライザーは、上級グレードの「エクストラ」に標準装備、他のグレードは、先進運転支援システムの「スマートアシスト」装着車にメーカーオプションで選択可能です。

軽トラックのイモビライザー ダイハツ以外では?

ダイハツハイゼットのOEM車であるトヨタピクシストラック及びスバルサンバートラックもエクストラグレードに準じた上級モデルにイモビライザーを搭載します。

ダイハツと共に軽トラックを製造するスズキの軽トラック「キャリイ」にはイモビライザーの搭載はありません。スズキキャリイのOEM車であるマツダスクラムトラック、日産NT100クリッパー、三菱ミニキャブトラックも搭載されません。

イモビライザー付きトラックの鍵を紛失した場合は鍵業者へ連絡

イモビライザー付きのトラックの鍵を紛失した場合、乗用車同様、鍵業者に連絡することがベストです。ドアの開錠から、合い鍵の作成、イモビライザーのIDのリセット及び登録が可能です。
鍵業者に連絡の際には、わかる範囲でメーカー、車種、トラックの年式、エンジンの始動方法、イモビライザーの有無を伝えることで対応方法がスムーズになります。

トラックの鍵を紛失した時には、最寄の警察署や交番に遺失届を出しましょう。鍵が見つかったときに連絡が来ます。

会社から近い場所での鍵紛失の場合は、スペアキーで対応しましょう。出先で鍵を紛失した場合は鍵業者に連絡しましょう。

いすゞ大型トラックギガにイモビライザーを装備

出典:ISUZUギガ 快適性

2022年10月、いすゞの大型トラックギガにキーレスライドが装備されました。
リモコンキーをポケットに入れたまま、ドアのボタンを押すだけで、施錠・解錠が可能になりました。
エンジンの始動はツイストノブを回すことで行います。

キーレスライドの注意点

キーレスライドの場合、リモコンキーをポケットやカバンに入れたまますると、そのまま持ち帰る可能性もあります。
運送業の場合、担当制でトラックが決まっている場合もありますが、大抵は決まっていないため、リモコンキーを持ち帰ってしまうと大変です。

宅配業者に重宝するスマートキー

宅配業者のトラックドライバーはキーチェーンを取付けて、運転席を離れる際にはエンジンを停止して鍵を抜いて離れなければなりません。
ドアロックをして配達に向かいます。

スマートキーの場合、エンジンを止めてそのままトラックから降りてスマートキーかドアのボタンでロック可能です。
さらに、鍵を何度も抜き差しすることで、金属疲労が原因で、鍵が回りにくくなる可能性もあります。
スマートキーの場合、鍵を挿し込まないため、金属疲労が原因でエンジンがかからなくなったり、ドアロックが解除できなかったりする心配がありません。

小型トラックを中心にスマートキーを採用

個人事業主や工務店などで使用するトラックの場合、運転する人はほぼ決まっています。
スマートキーを持っているだけでドアの解錠からエンジンの始動まで乗用車感覚で可能になります。

また、普通免許で運転できる小型トラックは盗難被害に遭いやすくなります。ディーゼルエンジンだけでも輸出される可能性があります。
盗難防止に役立つイモビライザー付のトラックがおすすめです。
なお、微弱な電波を増幅させてリレーして車を盗む「リレーアタック」による盗難被害に十分注意しましょう。

2022年版軽トラックのイモビライザーについてはこちら
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追加情報:トラックイモビライザー最新情報一覧

最近では日本国内での人気トラックの盗難も増加傾向にありトラックのイモビライザー化も進んでいます。トラック中古車屋さんからトラックを取り扱う修理屋さんまでさいたま市のイモビライザー鍵紛失やイモビライザートラックトラブルでも対応可能です。

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